文献詳細
文献概要
研究
ラット移植脳腫瘍に対する頸動注腫瘍壊死因子の効果—動物実験用MRIによる検索
著者: 原田薫雄12 吉田純1 若林俊彦1 杉田虔一郎1 栗栖薫2 魚住徹2 高橋昌哉3 山中剛3
所属機関: 1名古屋大学脳神経外科 2広島大学脳神経外科 3日本シェーリング株式会社研究部
ページ範囲:P.1069 - P.1074
文献購入ページに移動Tumor necrosis factor(TNF)は,主にmacrophageより産生され多面的な生理活性を有するbiological re—sponse modifierであるが,Carswellの報告以来,抗腫瘍剤として注目されている4).われわれは現在,臨床において悪性グリオーマ症例に対しTNF—αの頸動注療法を行っており有効例を報告しているが24,26),投与時期,量の設定については未だ確定的な結論を得るに至っていない.今回,より有効なTNF—α投与法を検討するため,ラット移植脳腫瘍モデルを使った基礎的実験を行い,腫瘍を動物実験用MRIにより経時的に観察するとともに,組織学的検索を行ったので文献的考察を含めて報告する.
掲載誌情報