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研究
定位脳手術におけるtwist drillの有用性
著者: 松本健五1 富田亨1 中川実1 芦立久1 多田英二1 前田八州彦1 古田知久1 大本堯史1
所属機関: 1岡山大学脳神経外科
ページ範囲:P.1093 - P.1097
文献購入ページに移動Twist drill craniostomyは1930年代にCone等により考案され15),腫瘍と膿瘍の鑑別のための試験穿刺法,外傷性血腫の診断・緊急処置技術などとして用いられていた2,4).論文上の報告は1966年のRand16)等のものが最初で,1977年Tabaddor17)等が本法の慢性硬膜下血腫の治療における有用性を報告して以来,本法に関する報告の殆どが慢性硬膜下血腫の治療に関連したものである2-4)本邦での報告は北見等9)らの慢性硬膜下血腫の治療に有用との報告のみで,この技術は広く普及するには至っていない.われわれは,脳腫瘍患者に対する定位脳手術に本法を用い,通常のburr hole craniostomyとの比較検討を行った.その結果,本法は簡便,迅速な穿頭法で安全性にも問題なく,種々の目的の定位脳手術に広範に広用可能と考えられたので,その方法を中心に報告する.
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