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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻12号

1995年12月発行

文献概要

症例

血管内手術によって治療した多発性細菌性脳動脈瘤の1例

著者: 片倉康喜1 嘉山孝正1 近藤礼1 久連山英明1 丸屋淳1 中井昴1 細矢貴亮2 山口昻一2

所属機関: 1山形大学脳神経外科 2山形大学放射線科

ページ範囲:P.1127 - P.1132

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I.はじめに
 細菌性脳動脈瘤は,破裂細菌性脳動脈瘤ではもちろんのこと未破裂細菌性脳動脈瘤においてもその出血率が高いため2,3),化学療法に反応しないものに対しては何らかの外科的処置の対象となりうる.一方,細菌性動脈瘤は,感染性心内膜炎という,重症の基礎疾患を背景に持つ例が大多数であるため1,5,16,19),全身麻酔は危険性が高くなり,治療法に制限を受ける.従って,細菌性脳動脈瘤の治療法としては,全身状態に左右されないものが理想的である.
 今回,基礎疾患の感染性心内膜炎が活動期で,全身麻酔下の開頭術が困難であった小児破裂細菌性脳動脈瘤を血管内手術により治療し良好な結果を得たので,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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