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症例
腎癌脳転移に対するinterferon—γ皮下投与の治療効果を薬物動態から検討した1例
著者: 山崎俊樹1 加川隆登1 高村陸代1 森竹浩三1
所属機関: 1島根医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.169 - P.173
文献購入ページに移動腎癌の転移性脳腫瘍の予後は肺癌のそれと比べ比較的良好であるが,放射線療法や化学療法に抵抗性であるため,その治療法は確立されていない3,9).近年,腎癌に対する治療法のひとつとして,遺伝子組換え型インターフェロン(IFN)を用いた免疫療法が行われている.腎癌の脳転移に対してもIFN療法が試みられているが,その有効例は少ない4,5,10,15).
最近,われわれは腎癌の脳転移に対しIFN—γの皮下投与が奏功した症例を経験した.現在までIFN—γ皮下投与が腎癌の脳転移に抗腫瘍効果を示した報告は見あたらない.IFN—γ療法の治療効果を解析するために,腫瘍摘出腔内に留置したOmmaya reservoirから採取した貯留液中のIFN—γ濃度を血中濃度と共に経時的に測定し,その薬物動態を検討したので報告する.
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