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研究
リニアックによるStereotactic Radiosurgery—位置決めとポジショニング
著者: 高山誠1 中村正直2 池崎廣海3 池田郁夫3 楠田順子1 古屋儀郎1 原充弘2 斎藤勇2
所属機関: 1杏林大学放射線科 2杏林大学脳神経外科 3杏林大学附属病院放射線科
ページ範囲:P.223 - P.228
文献購入ページに移動Leksell8)により開発されたGamma unitによる動静脈奇形や聴神経腫瘍などの頭蓋内病変に対する治療成績は非常に高く7,13),近年わが国でもGamma unitを導入する施設が増加している.しかしGamma unitは極めて高額な機器であるため,広く普及することは困難であると考えられる.一方,現在放射線治療機器として広く普及しつつある医用直線加速器(リニアック)を用いた高エネルギーX線によるstereotactic radiosurgeryが考案され,1974年Larsson6)により紹介された.現在までにリニアックを用いたradiosurgeryに関する多くの報告がある3,7,12,16).わが国でもその関心が高まり,多くの施設で照射方法などの治療技術が検討されている15).
リニアックによるradiosurgeryを行うためには1)治療装置の精度,2)高エネルギーX線ナロー・ビームを得るためのコリメータの作製,3)高エネルギーX線ナロー・ビームの測定方法,4)高エネルギーX線ナロー・ビームが一点に焦点を結ぶような照射方法(リニアック本体と治療台の回転方法など),5)患者頭部の固定方法,6)病巣の位置決め方法などの多くの問題が検討されなければならない.
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