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症例
くも膜下出血に,外傷性急性硬膜下血腫を合併した1例
著者: 森俊樹1 藤本正人1 酒江けんじ1 申博1 榊原毅彦1 山木垂水2
所属機関: 1済生会滋賀県病院脳神経外科 2京都府立医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.249 - P.252
文献購入ページに移動脳血管障害の発症時に意識障害を生じ,その際に頭部外傷を合併することは珍しくない.その場合,CT像では脳血管障害による血腫と外傷性頭蓋内血腫の鑑別が困難なことがある2,9,12).脳血管障害発症時に頭部外傷を合併した場合,外傷性頭蓋内損傷が予後に影響する可能性は高く,原疾患と合わせて十分な注意が必要である10).今回われわれは,脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血発症時に頭部外傷を二次的に合併したと考えられる1例を経験したが,術前には脳動脈瘤の存在にとらわれ,単純な頭部外傷の所見を見逃していた.日常の救急診療の場で注意せねばならないことと考え症例報告する.
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