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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻4号

1995年04月発行

文献概要

症例

転移性と考えられる脳腫瘍の長期生存の1例

著者: 山口辰己1 松島俊夫1 三宅悦夫2 福井仁士1 鈴木諭1 松野治雄3 村田智4

所属機関: 1九州大学脳神経外科 2三宅脳神経外科病院 3飯塚病院脳神経外科 4九州大学放射線科

ページ範囲:P.333 - P.337

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I.はじめに
 転移性脳腫瘍は剖検では全悪性腫瘍の10-30%にみられ1,3,17,18),原発巣としては肺癌,乳癌,消化器系の癌が多い.—方転移性脳腫瘍の原発巣不明例は0.5-8%にみられ5,8,22,28),このうち剖検によっても原発巣が特定できない症例が15-27%ある5,6,8,15,21).このように原発巣不明の転移性脳腫瘍は臨床において時に遭遇する.われわれは,非定型的な特徴をもつ分化型腺癌で3回の頭蓋内腫瘍摘出術を受け,7年の間隔をあけた2度の全身検索でも原発巣が不明であった転移性脳腫瘍と考えられる長期生存例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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