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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻4号

1995年04月発行

文献概要

症例

上位頸髄損傷による中枢性呼吸不全に対する横隔膜ペーシングの試み

著者: 新納正毅1 下本地優1 朝倉哲彦1 門田紘輝1 岡原一徳1 児玉晋一1 笠毛静也1

所属機関: 1鹿児島大学脳神経外科

ページ範囲:P.343 - P.347

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I.はじめに
 上位頸髄損傷による中枢性呼吸麻痺に対しては人工呼吸器による持続陽圧呼吸管理が必要であるが,意識清明であるにもかかわらず患者は臥床状態を余儀なくされ,rehabilitationや自宅療養を行うに際して大きな関門となる.1966年Glennらにより開発され3),欧米では臨床報告も多い1,3-5)横隔膜ペーシング法は横隔神経を電気的に刺激し横隔膜を収縮させることにより,より生理的な陰圧呼吸を可能にした.本症例のような中枢性呼吸麻痺に対しては画期的な治療法であるが,その一方,幾つかの問題点を伴うことも知られている.私どもは環軸椎脱臼術後中枢性呼吸麻痺に対して横隔膜ペーシングによる長期呼吸管理を試みたので,その有用性ならびに問題点等につき文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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