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文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
優位半球側脳室三角部AVMへの側頭葉下面よりのアプローチ
著者: 宮本享1 菊池晴彦1 永田泉1
所属機関: 1京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.485 - P.490
文献購入ページに移動側脳室三角部に存在する脳動静脈奇形(AVM)はtri—gonal,,medial temporal,parasplenial,juxtapeduncularその他種々の呼称により記載されてきた1,4,7-9).しかしながらYaşargilが述べているように,その病変の部位や広がり,周囲との関係などを術前に正確に認識するということは画像診断の発達した現在においても案外難しい.Mediobasal AVMはamygdala,及びanterior,middle,posterior hippocampalの4群に分けて記載されており9),本稿で記載すべき側頭葉下面からのアプローチの対象となるのはこのうちposterior hippocampal AVMということになろう.この部のAVMは前脈絡叢動脈,外側後脈絡叢動脈などをfeederとし側頭葉下面から側脳室側頭角や脈絡裂を利用して到達するものであるが,病変の主座がやや後方に位置するものは後大脳動脈のP3,P4 segmentからのfeederをうけるいわゆるparasplenial AVMとなりinterhemispheric approachの対象となってしまう.feeding/draining patternやMRIにより病変の主座を把握し最適のアプローチをとるためにはこれらの部位の解剖の理解が基礎となる.以下に局所解剖をもとにposterior hippocampal AVMに対するlaterobasal approachについて述べる.
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