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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻6号

1995年06月発行

文献概要

研究

破裂脳動脈瘤:直達術未施行例におけるDINDの治療指針

著者: 小田真理1 下田雅美1 柴田將良1 佐藤修1 津金隆一2

所属機関: 1東海大学脳神経外科 2東海大学大磯病院脳神経外科

ページ範囲:P.503 - P.507

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I.はじめに
 破裂脳動脈瘤に対する早期手術の目的は,再破裂を根治的に予防し,開頭術により術中,術後を通じた脳槽内血腫除去によるdelayed ischemic neurological deficit(DIND)の発現を予防するとともに,一旦DINDが生じた場合にはvolume expansion,induced hypertension(昇圧)療法1,4,5,7,9,10,13-17)などの治療を積極的に施行可能とすることにある.しかし,来院時の意識状態が不良である症例,DINDの発現が十分考えられる時期である亜急性期に搬入された症例12),後頭蓋窩脳動脈瘤例など,待機手術を余儀なくされる症例も少なからず存在する.このような直達術未施行の破裂脳動脈瘤患者においてDINDを生じた場合,再出血を誘発する可能性があるvolume expansionまたは昇圧療法の適応の是非を巡り臨床上極めて苦慮することが多い.今回著者らは,これらの症例の臨床成績をretrospectiveに解析しその対策を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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