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研究
クモ膜下出血による心肺停止患者の検討—そのメカニズムについて
著者: 金本幸秀1 鎌田喜太郎1 笹岡保典1 西村章1 崎谷博征1
所属機関: 1奈良県救命救急センター脳神経外科
ページ範囲:P.575 - P.579
文献購入ページに移動内因性疾患を原因とする心肺停止患者いわゆるDOA(Dead on arrival)は,三次救急患者を取り扱う施設では,しばしば遭遇する病態の一つである.われわれの施設においても,救命救急センターという施設の特徴がら年間500例余の患者の中約500例(10%)のDOA患者が搬送される.その原因として脳血管障害は,諸家の報告9,23)と同様心疾患に次いで多い.脳血管障害の原因としては,ほとんどがクモ膜下出血(SAH)と報告されている8,9,11).
今回われわれは,SAHを原因として心肺停止に至った症例を検討し,SAHにより心肺停止に至るメカニズムについて考察を加えた.
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