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症例
蝶形骨転移により眼球突出をきたした皮下平滑筋肉腫の1例
著者: 松本茂男1 山本豊城1 伴貞彦1 佐藤慎一1 吉田真三1 徳野達也1 中沢和智1 内田博也2
所属機関: 1神戸市立中央市民病院脳神経外科 2神戸市立中央市民病院臨床病理科
ページ範囲:P.621 - P.625
文献購入ページに移動平滑筋肉腫は平滑筋組織から生ずる稀な悪性腫瘍であり,消化器,子宮,後腹膜,皮下などに好発する.転移は肺と肝臓に多く,頭蓋内への転移は稀である.また骨への転移も稀で,とくに頭蓋骨への転移については組織学的に確認されている報告はKomataら8)の頭蓋冠へ転移した1例のみであり,蝶形骨への転移例は見当たらない.われわれは眼球突出と側頭部腫瘤を主訴として来院した眼窩内伸展を伴う側背部皮下平滑筋肉腫の蝶形骨転移例を経験し,極めて稀と考えられたので若干の文献的考察を加えて報告する.
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