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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻8号

1995年08月発行

文献概要

研究

傍床突起内頸動脈動脈瘤手術におけるCT血管撮影水平断層像の有用性について

著者: 長澤史朗1 出口潤1 新井基弘1 田中英夫1 太田富雄1

所属機関: 1大阪医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.677 - P.684

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I.はじめに
 Computerized tomography(以下CTと略す)を用いて脳動脈瘤を低侵襲的に描出しようとするCT angiogra—phyは1980年頃から試みられてきたが3,17),空間分解能や検査時間の問題のため,広く普及するには至らなかった.しかしヘリカル(スパイラル)スキャンなどに代表される最近のCT機器やデータ処理技術の発達で,短時間で大量の情報を得たり処理できるようになり,3次元CT血管撮影(three-dimensional CT angiography,以下3—D-CT-Aと略す)として急速に普及しつつある2,6,9).この結果3—D-CT-Aの有用性,特にウィリス輪近傍の動脈分岐部に好発する動脈瘤の診断的意義については,よく知られるようになった。
 われわれは内頸動脈の走行や前床突起の形状が個体差に富み,一般に手術が困難とされる傍床突起内頸動脈動脈瘤に着目して3—D-CT-Aを施行したところ,その水平断層原画像は従来の検査法では得がたい情報を提供し,手術にも非常に有益であった.症例を提示してその詳細を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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