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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科23巻8号

1995年08月発行

文献概要

症例

頭蓋内硬膜に腫瘤を形成した悪性リンパ腫の1例

著者: 森美雅1 小林達也2 柴田孝行3 佐竹立成4

所属機関: 1名古屋大学脳神経外科 2小牧市民病院脳神経外科 3名古屋掖済会病院脳神経外科 4名古屋掖済会病院病理

ページ範囲:P.745 - P.749

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I.はじめに
 中枢神経系の悪性リンパ腫はまれではあるが,近年computed tomography(CT),magnetic resonance(MR)imagingなどによる診断技術の向上に加え,免疫抑制剤の使用などにより発生そのものも増加し報告が増えている9).しかし,頭蓋内原発悪性リンパ腫の報告例はほとんどが脳実質内腫瘍であり,他臓器からの転移例ではdiffuseに髄液腔内や血管周辺に発生する場合が多い9).われわれはけいれん発作で発症し,CT所見では前頭部convexity typeの髄膜腫様の所見を示し,手術所見で硬膜腫瘍を呈した悪性リンパ腫を経験した.頭蓋内悪性リンパ腫が硬膜腫瘍として発症することは極めてまれであり,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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