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研究
頭蓋底病変に対する三次元画像解析の有用性
著者: 小林正人1 大平貴之1 石原雅行1 中村明義1 後藤和宏1 河瀬斌1 塩原隆造1 戸谷重雄1 志賀逸夫2
所属機関: 1慶應義塾大学脳神経外科 2慶應義塾大学放射線科
ページ範囲:P.779 - P.786
文献購入ページに移動近年,Computed tomography(CT),Magnetic reso—nance image(MRI)の画像を二次処理した三次元立体画像の作成に関する報告が散見される1-4,7,8,10,13).高性能コンピューターの開発やCT,MRI装置の性能の向上に伴い,更に高性能で正確な三次元画像処理装置の開発と,その普及も期待される.三次元立体画像によって,頭蓋内病変の立体的な把握がより容易かつ正確となれば,病変の診断や術前,術中の検討の強力な援助となろう1,14).しかし,実際の臨床の場での役割や有用性については現在までのところ,報告が少なく未知の部分も多い1,4,7).
われわれは,脳腫瘍,血管奇形など頭蓋底病変に対し,通常のCT,MRI画像から三次元立体画像を作成し,術前の診断や手術法の検討,実際の手術所見との比較を行い,三次元立体画像の有用性を検討したので,症例を提示すると共に報告する.
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