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症例
内頸動脈狭窄に側副血行路末梢部の破裂脳動脈瘤を合併したneurofibromatosisの1例
著者: 佐々木順孝1 三浦俊一1 大石光1 菊地顕次2
所属機関: 1仙北組合病院脳神経外科 2由利組合総合病院脳神経外科
ページ範囲:P.813 - P.817
文献購入ページに移動Neurofibromatosis(以下NF)は遺伝性の中胚葉および外胚葉系の形成異常をきたす神経皮膚症候群のひとつで21),多発性神経線維腫,骨病変が主症状であるが,時に血管病変を合併することが知られている5).NFに合併する頭蓋内血管病変は,内頸動脈系の閉塞2,8-10,12,17,19,22)およびモヤモヤ血管の形成や動脈瘤発生2,13,19)が報告され,その機序として血管壁内のSchwann細胞の増殖やそれに伴う2次的な変性が推定されている16).最近われわれは,右内頸動脈の狭窄と,側副血行路として発達したHeubner's arteryの末梢部に破裂脳動脈瘤を合併したNFのまれな1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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