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症例
左内頸動脈瘤術後に超皮質性感覚失語を呈した前脈絡叢動脈閉塞症の1例
著者: 武井明子13 窪倉孝道1 堀田二郎1 小澤仁1 猪森茂雄2
所属機関: 1汐田総合病院脳血管障害センター脳神経外科 2横浜労災病院脳神経外科 3汐田総合病院脳神経外科
ページ範囲:P.63 - P.67
文献購入ページに移動内頸動脈瘤手術において,瘤の周辺部より分岐する小血管を温存することは重要である.前脈絡叢動脈は,この血管閉塞によってAbbie症候群1)と呼ばれる特異な神経症状が出現することで知られてきたが,われわれは左内頸動脈瘤手術に際して前脈絡叢動脈の閉塞を生じ,従来からAbbie症候群を構成するとされてきた片麻痺・半身知覚障害・半盲の他に,超皮質性感覚性失語を呈した症例を経験した.そこで,文献的考察を加え,内頸動脈瘤手術時の前脈絡叢動脈温存の重要性を一層喚起すべく報告する.
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