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研究
頭部外傷におけるFLAIR(fluid-attenuated inversion recovery)法の有用性
著者: 鶴嶋英夫14 目黒琴生1 和田光功2 成島浄1 長友康1 鈴木謙介1 中井啓1 吉井與志彦3 能勢忠男3
所属機関: 1筑波メディカルセンター病院脳神経外科 2筑波メディカルセンター病院放射線科 3筑波大学臨床医学系脳神経外科 4茨城西南医療センター病院脳神経外科
ページ範囲:P.891 - P.895
文献購入ページに移動現在,magnetic resonance image(以下MRI)は脳神経外科疾患の診断に重要な位置を占めており,MRIの実際の撮像にはFast SE法を用いたT1強調画像,T2強調画像およびプロトン密度強調画像が広く利用されている.これらの撮像法の中で病巣の検出率に関してはT2強調画像が有効なことが多いが,T2強調画像では多くの病的組織が高信号領域として描出され,そして脳脊髄液も高信号に描出されるために脳脊髄液と接した脳室および脳溝周囲の病巣では鑑別が困難になることがある.
今回われわれはIR法シークェンスを用いて脳脊髄液の信号を抑制し,T2緩和時間の差を強調した画像を撮影するfluid-attenuated inversion recovery法(以下FLAIR法)を頭部外傷に対して施行し,従来のT2強調画像およびCT scanとの比較検討を行ったので報告する.
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