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研究
側頭葉神経膠腫における聴覚誘発磁界
著者: 菅野彰剛1 中里信和2 溝井和夫2 吉本高志2
所属機関: 1広南病院MEG検査室 2東北大学脳神経外科
ページ範囲:P.921 - P.925
文献購入ページに移動聴覚野は側頭葉上面に存在し,一側耳の聴覚刺激に対しても両側性に反応することが知られている1,4,6,13,15,16,19,24,26,29)が,頭皮上記録による聴覚誘発電位では両側半球由来の信号が重畳して観察されるため左右の聴覚機能を分離して評価できなかった3,6,14,28).一方で,聴覚誘発脳磁界は左右半球由来の信号を明確に分離できるのが特徴である.すでにわれわれはヘルメット型脳磁計による健常例の検討から,中・長潜時成分における振幅,潜時,信号源位置の左右差について報告している10-12,19,20).
本研究では,側頭葉神経膠腫が大脳皮質聴覚機能に与える影響を調べるため,純音刺激による聴覚誘発磁界を計測し健常人データとの比較検討を行った10-12,19,20).
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