文献詳細
文献概要
症例
延髄嚢胞性血管芽腫の1例
著者: 増田彰夫1 藤岡政行1
所属機関: 1奈良県立三室病院脳神経外科
ページ範囲:P.949 - P.953
文献購入ページに移動I.はじめに
血管芽腫はおもに後頭蓋窩に好発する腫瘍で,小脳では壁在結節を伴う嚢胞性腫瘍が多い3,9,12,13,16).しかし脳幹部にみられる場合おもに延髄背側正中部で実質性のものであり6,8,12,14),摘出術においては技術的にも非常な困難を伴い,手術死亡率も高く,悲惨な結果に終ることが多い.しかし血管芽腫であれ星細胞腫であれ脳幹部に嚢胞を伴う腫瘍の報告はきわめてすくない1,2,7,9,16,17).今回われわれは壁在結節を伴う延髄嚢胞性血管芽腫の非常にまれな症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
血管芽腫はおもに後頭蓋窩に好発する腫瘍で,小脳では壁在結節を伴う嚢胞性腫瘍が多い3,9,12,13,16).しかし脳幹部にみられる場合おもに延髄背側正中部で実質性のものであり6,8,12,14),摘出術においては技術的にも非常な困難を伴い,手術死亡率も高く,悲惨な結果に終ることが多い.しかし血管芽腫であれ星細胞腫であれ脳幹部に嚢胞を伴う腫瘍の報告はきわめてすくない1,2,7,9,16,17).今回われわれは壁在結節を伴う延髄嚢胞性血管芽腫の非常にまれな症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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