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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻12号

1996年12月発行

文献概要

総説

Cephalocele

著者: 横田晃1 山田治行1

所属機関: 1産業医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1067 - P.1077

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I.はじめに
 Cephalocele(頭瘤)またはencephalocele(脳瘤)とは先天的な頭蓋骨の欠損部(cranium bifidum)を通じて頭蓋内容が頭蓋外に脱出して嚢瘤を形成する奇形である.嚢瘤の内容が髄膜と髄液のみのものをmeningocele,神経組織がそのなかに含まれるものをencephaloceleまたはmemimgoencephaloceleと呼んでいるが,本稿ではence—phaloceleと言う用語をmeningoceleと対比させて用いることにする.Cephaloceleについてはこれまで多くの報告があるが,その病理形態に関する詳細な記載は比較的少なく,形態分類には不明確な点が残され,発生病態をめぐる議論には一致が見られない.また,最近になってその存在が知られるようになったcephaloceleの不全型の定義や類似の頭皮異常との異同が新たな問題を提起している.こうした形態上の問題点に加えて,cephalo—celeの発生部位の相違によって合併する頭蓋内外の奇形性異常の頻度や重症度が異なり,患児の予後にも影響を及ぼすことが指摘されている.本稿では自験例(既発表の症例74)に最近の6例を加えた46例)をもとに,cepha—loceleのもつ幾つかの問題点を取り上げてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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