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連載 Functional Mappingの臨床応用—現状と展望・2
Functional MRIによる運動野,感覚野,視覚野,言語野の同定
著者: 伊藤隆彦1 浅利正二2 大本堯史2
所属機関: 1岡山療護センター脳神経外科 2岡山大学脳神経外科
ページ範囲:P.109 - P.118
文献購入ページに移動近年,血液酸素飽和度の変化を計測するMRIを用いた脳機能の検索が注目を集めている2-13,17-19,22,23).この方法の最大の利点は脳内での血液酸素飽和度の変化を非侵襲的に計測できる点にあり,今後の装置の発展によりさらに精度の高い情報が得られることが期待されている.これまでの報告では,高磁場の装置であるほど鮮明な画像が得られる19)ため,2tesla(T)以上の装置を使用したもの6,8,10,11,13,14,17,18)が多く,また最近ではecho—planar法を用いて撮像法の改善を試みた報告1-3,7,8,18,22)もみられるが,これらについては本誌前号の総説に詳しく述べられている.そこで本号では,1.5Tの一般臨床機を用いたfunctional MRI(fMRI),特にわれわれが現在日常診療に際して行っている現状について述べる.
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