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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻4号

1996年04月発行

研究

聴神経鞘腫摘出後の聴力保存と耳鳴

著者: 黒川泰任1 上出廷治1 大滝雅文1 田邊純嘉1 端和夫1

所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.329 - P.334

文献概要

I.はじめに
 近年,聴神経鞘腫摘出術において術中顔面神経の保存はほとんどの例で可能であり,また術後の機能予後についても比較的満足すべき結果が得られている.さらに最近では,聴覚の温存が図られるようになってきた11).実際手術に際して,蝸牛神経の解剖学的な連続性を温存することは必ずしも困難なことではない.しかし,術後実用聴力を維持できる例は少なく,むしろ聴力が消失しているにもかかわらず,頑固な耳鳴に悩ませられる症例を経験する.
 本報告では過去の聴神経鞘腫例において,手術前後の第8脳神経機能,特に聴力と耳鳴に焦点をおいて検討し,術中蝸牛神経の温存を図るべき症例の特徴を明らかにしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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