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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻6号

1996年06月発行

文献概要

研究

海綿静脈洞髄膜腫のガンマナイフ治療

著者: 木田義久1 小林達也1 田中孝幸1 雄山博文1 丹羽政宏1 前沢聡1

所属機関: 1小牧市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.529 - P.533

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I.はじめに
 海綿静脈洞に発生する腫瘍群の中には,髄膜腫,三叉神経鞘腫,脊索腫,下垂体腺腫,転移性腫瘍などがあげられる.これらの中で髄膜腫はもっともよくみられる良性腫瘍である.髄膜腫の治療は,本来手術的摘出が基本ではあるが,海綿静脈洞では出血のコントロール,洞内脳神経群の剥離,温存の他,髄膜腫ではしばしば内頸動脈に浸潤し,狭窄を生ずることから,その処理が問題となる.このため十分なmonitoringを用いたmicro—surgeryでもその全摘出は容易ではなく,手術合併症も少くない7,16).また術後の再発も,頭蓋底部髄膜腫に共通する問題である4,14).ガンマナイフあるいはライナックを用いたradiosurgeryはAVMなどの脳血管奇形のみでなく,聴神経腫瘍,髄膜腫などの良性腫瘍に対しても有用とする報告が多い.今回,ガンマナイフによる海綿静脈洞髄膜腫の治病成績を報告し,腫瘍の発育コントロール,治療後の神経症状の推移について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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