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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻6号

1996年06月発行

文献概要

研究

くも膜下出血後に見られる赤血球凝集能の経時的変化について

著者: 森健太郎1 張嘉仁1 須田喜久夫1 田島厚志1 前田稔1

所属機関: 1順天堂大学伊豆長岡病院脳神経外科

ページ範囲:P.541 - P.548

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I.はじめに
 従来,脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血(SAH)後に発生する症候性脳血管攣縮(spasm)の発生機序として,血管収縮物質を中心とした血管因子の他,血小板凝集能や血液凝固機能を中心とした血管内因子の関与等,多角的な検討がなされてきた9,13,24).われわれも,血管内因子の1つである赤血球凝集能に注目し,くも膜下出血後に次第に赤血球凝集能(red blood cell aggregation)が亢進する事実について報告してきた18,20)
 今回,われわれは,くも膜下出血後の赤血球凝集能の変化を経時的に測定すると共に,赤血球凝集能に影響を及ぼす血清蛋白因子の経時的測定を同時に行うことによって,くも膜下出血後に認められる赤血球凝集能の亢進の機序について検討した.さらに,症候性脳血管攣縮を生じた患者には,hypervolemic hemodilution therapyを施行することにより,この療法が赤血球凝集能や血清蛋白因子に及ぼす影響についても検討を加えたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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