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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻6号

1996年06月発行

文献概要

症例

大脳鎌髄膜腫摘出約4年半後に完全対麻痺をきたした胸髄髄膜腫の1例

著者: 須賀俊博1 永山徹1 村上栄一2 吉岡邦浩3 佐野光彦4 後藤英雄5

所属機関: 1釜石市民病院脳神経外科 2釜石市民病院整形外科 3せいてつ記念病院放射線科 4盛岡友愛病院脳神経内科 5岩手県立宮古病院放射線科

ページ範囲:P.567 - P.572

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I.はじめに
 頭蓋内での多発性髄膜腫の頻度は,諸家により1—9%と報告されており,また,autopsyによれば,16%にも達するとされている5).これに対し,頭蓋内髄膜腫と脊髄髄膜腫の合併例は,極めて稀である.文献的にも15例の報告を見るにすぎない1-5,7,10,14,16,19-21,23)
 今回われわれは,右前頭葉大脳鎌髄膜腫摘出から4年半後に胸髄髄膜腫による完全対麻痺をきたした高齢者例を経験した.幸い,胸髄髄膜腫摘出により,独歩可能なまでに回復した.このような頭蓋内および脊髄髄膜腫の合併例の特徴および重症脊髄障害の予後判定に関して,文献的考察を含め,報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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