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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻8号

1996年08月発行

文献概要

解剖を中心とした脳神経手術手技

Syringomyeliaの手術

著者: 岩崎喜信1 阿部弘1

所属機関: 1北海道大学脳神経外科

ページ範囲:P.709 - P.716

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I.はじめに
 脊髄空洞症は古くから知られている疾患群でありながら11,18),その原因ないしは病態像の研究が本格的になされ始めたのは比較的最近のことである.実際,発生機序に関して理論的な説を唱えたのはGardner6-8)が最初であると言っても過言ではない.
 その後,様々な説が提唱されて今日に至っているが,現在なお,一つの説で空洞症の全てを完全に説明し得るまでには至っていない.その訳は,空洞症という疾患名は何らかの原因で脊髄実質内に髄液そのものあるいは髄液成分にほぼ等しい液体が貯溜し,脊髄実質(主に灰白質)を破壊し拡大伸展してゆく状態の総称であり,原因と考えられるもともとの疾患あるいは合併疾患がさまざま存在するため,病態像が複雑でその臨床的検討,分析が困難なことによる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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