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雑誌目次

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科24巻9号

1996年09月発行

雑誌目次

“脳の世紀”での脳神経外科学

著者: 吉田純

ページ範囲:P.777 - P.778

 今世紀は前半が物理学の時代で後半が生命科学の時代だといわれ,それに続く21世紀は“脳の時代”だといわれている.米国においては1990年度をDecade of Brainと定め医学・医療面においては高齢化に伴い増加してくると思われる脳血管障害やアルツハイマー型痴呆等の脳高次機能障害の病因解明と新しい治療法の確立をめざし,国をあげて積極的な運動が展開されている.わが国においては世界で最も早い速度で高齢化が進んでおり,2010年には65歳以上の高齢者が人口の20%を越えるものと予想されている.そこで,1993年には脳神経科学領域の研究者が中心となり“脳の世紀”連絡会議が発足し,さらに1994年からは行政がこの会議に参加し脳の世紀推進会議として活動が開始されている.脳神経外科領域ではコンピューター工学の進歩に伴い3D-CT,MEG,MRA,PETあるいはfunctioning MRI等の新しい画像診断,機能診断法が開発改良され,また治療法においてもneuronavigator,gamma-knife,intra—vascular surgery,endovascular surgery等の新しい治療分野が確立されてきた.さらに近年,革命的な進歩をとげている分子生物学と遺伝子工学とに基づいた脳神経外科学Molecular Neurosurgeryにも大きな期待が寄せられている.Molecular Neurosur-geryとはこれまでの神経学と外科治療学の進歩に支えられてMacrosurgeryからMi-crosurgeryへと進んだ手術治療法が脳神経外科疾患の分子生物学的解析を行い,そしてコンピューター工学や遺伝子工学などの先端技術を駆使し,今後開発されるべきless invasiveかつmolecular targetingされた分子ならびに遺伝子外科治療法と位置づけられる.すなわち脳疾患の病因病態を分子レベルで解析し,治療は脳全体の生理機能を重視する脳を大切にする医療として考えられる.対象疾患としては難治性の脳腫瘍である悪性グリオーマや悪性リンパ腫から始まり,脳梗塞やモヤモヤ病等の脳血管障害,そしてneurofibromatosis,tuberous sclerosis,Von Hippel-Lindau病等の神経遺伝病,さらにパーキンソン氏病や癲癇,そして将来は記憶障害とか認知・思考・感情障害としての痴呆等の高次精神機能障害も含まれてくると思う.
 さて脳の世紀推進会議では脳機能の解明に関する基礎的研究を「脳を知る」,その成果を疾病の予防,治療に応用する「脳を守る」そしてこれらを今後ますます人間も共存すると思われるコンピューター情報処理技術に応用する研究を「脳を創る」と位置づけ,各分野の研究者の連携が行われようとしている.脳神経外科領域でも神経科学を研究している基礎医学者と,広くかつ親密に交流を持つとともに,神経内科,精神科,整形外科,放射線科,救急部等の臨床関連教室とたえず交流を保ち,さらに一般社会にも広く目を向け,社会医学者とも連携し,社会が求める開かれた脳神経外科をめざすことが重要と考える.日本の脳神経外科医は年々増加しており,現在では専門医4135名,総会員数は6496名と大変充実してきたが,今後は現在行われている脳神経外科医療の上に脳神経外科学に関連する基礎医学,臨床医学そして社会医学と共同で進める脳神経総合医学を確立する必要があると思う.21世紀の医療として最も重要である救急救命医療や老人医療における脳神経外科医が果たすべき役割を各会員が考へ,その考えを学会としてまとめ指導実行していく.そして,脳の高次機能を高めたり,脳疾患や脳手術の後遺症としての脳神経機能障害を分子生物学より生物工学,機械工学まで含めた新しい技術を駆使し,失われた脳機能を回復させる脳神経機能回復医学を脳神経外科関連分野として発展させることも必要であると思う.

連載 Functional Mappingの臨床応用—現状と展望・8

PETによる脳機能マッピング

著者: 伊藤正敏 ,   長沢治夫 ,   高橋弥穂

ページ範囲:P.779 - P.783

I.はじめに
 ポジトロン断層法を用いて,脳の血流量,エネルギー消費量,神経受容体分布等を人で非侵襲的にかつ三次元的画像情報として定量できる.脳の活動は,エネルギー消費を伴うため18F又は,11Cで標識したブドウ糖を標識薬剤として用いることでこれらのトレーサーの取り込みの増大として脳活動部位を検出できる.しかしながら,18Fの放射性壊変による半減期は,110分,11Cでは20分と比較的長く繰り返し検査に適当でない,15Oは,半減期2分と適当であるが,複雑な標識過程を経ることができず,H215O,15O2等の簡単な化合物としてそれぞれ脳血流量の測定,酸素消費量の測定に利用される.このうち,脳血流量は,ほぼ,ブドウ糖消費量に相関することが証明され1),PET脳賦活試験では,もっぱら,脳血流量の変化をもって,脳活動の指標としている.本報告では,PETによる脳血流測定法に限定し,これを脳高次機能の解析に用いる手法を中心に若干の研究結果について述べる.

総説

外傷性脳血管攣縮

著者: 種子田護

ページ範囲:P.785 - P.793

I.はじめに
 頭部外傷後に脳血管撮影を行うと,しばしば血管攣縮が発生していることを発見する.この現象は古くからよく知られており,血管撮影で脳血管攣縮を確認した臨床例の報告があい続いたのは1960年代に溯る8,17,35,72).それ以前にも,動物実験では機械的刺激で脳動脈がその大小に関わらず攣縮をおこすことが知られており,手術中に脳血管を触れることによってその部位が収縮する現象も報告されている9,11,16,24,51)
 このように,外傷性脳血管攣縮の存在は周知の事実であるが,その臨床的意義については不明なところが多い.脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血に起因する脳血管攣縮が臨床経過に著しい悪影響をもたらすことが明かであるのとは対照的である.

解剖を中心とした脳神経手術手技

MST(軟膜下皮質多切術)

著者: 清水弘之

ページ範囲:P.795 - P.800

I.はじめに
 MST(multiple subpial transection,軟膜下皮質多切術)は,Morrellにより考案された方法で,運動野や言語野などの切除不可能なてんかん焦点に対する外科的治療を可能にした画期的方法である.Morrellは,いくつかの学会報告4-6)の後に,1989年に,それまでの20余年にわたる経験をまとめて,MSTの有効性と,その効果の継続性を報告した7).この論文では,32例に対する手術例の内,20例が5年から22年間の長期追跡がなされ,11例(55%)で完全な発作抑制が得られ,発作が再燃した残りの9例は,いずれもRasmussen脳炎や腫瘍などの背景の進行性病変に起因するもので,MSTを施行した部位からの発作はいずれの例にも見られなかったと報告している.また,32例の手術部位は,中心前回16例,中心後回6例,Brocaの言語野5例,Wernickeの言語野5例であったが,術後臨床上問題となる神経学的脱落症状は1例においても見られなかった.
 MSTはてんかん外科においてきわめて重大な意義を有する独創的手術法であるにもかかわらず,MSTを手術法の一つとして取り入れている世界のてんかんクリニックは未だ少ないのが現状である.しかし,最近になって,MSTの有効性を追認する報告が徐々に出現し始めており1,10-12,15,16),本法が近い将来てんかん外科の最も重要な手技の一つとして,市民権を獲得するであろうことは確実と思われる.筆者自身は,MSTの最初の報告以来,既に40例の症例で,MSTを単独または切除と組み合わせて施行し,その有効性と効果の継続性を確認してきた.本稿では,できるだけ具体的に,MSTの手術方法とその臨床応用について述べてみたい.

研究

ウサギ脳におけるlinac stereotactic irradiation後の脳血流動態及び病理組織学的変化

著者: 大塚隆嗣

ページ範囲:P.801 - P.807

I.はじめに
 最近,脳動静脈奇形及び転移性脳腫瘍など一部の脳腫瘍に対して積極的にradiosurgeryが行われ,その有効性が多数報告されている10,20).この照射方法は,線量の集中度が極めて高く,周囲正常脳組織への影響が極めて少ない点が最大の特徴であるが,その適応と照射方法は,照射線量及び照射範囲の検討のみならず正常脳への影響を総合して判定する必要があり,その意味でradiosurgeryの正常脳に対する影響を検討することは,非常に重要であると思われる.しかし,従来の分割照射法に伴う放射線脳障害の解明が進むなかで,radiosur—geryに伴う脳障害については,現在までに一部の臨床例における報告6,12,21,25),あるいはマントヒヒ1,9),ラット7),ウサギ5)及びネコ18,19)を使用した動物モデルにおける主としで慢性期の病理組織学的な検討が行われているにすぎない.そこで,われわれはウサギを用いた照射モデルを作製し,dynamic CT(D-CT)で得られるパラメーター値の変動と,病理組織学的所見の両者を検討することで,linac stereotactic irradiation後の脳血流動態の変化及び,その原因について検討した.

Astrocytic tumorの予後影響因子:Kaplan-Meier法とWeibullモデルを用いて

著者: 平野宏文 ,   朝倉哲彦 ,   横山俊一 ,   門田紘輝 ,   笠毛静也 ,   岡原一徳 ,   平川亘 ,   新納正毅 ,   中村克巳 ,   中山正基 ,   山崎一朗

ページ範囲:P.809 - P.815

I.はじめに
 Astrocytoma,glioblastomaといったastrocytic tumorの予後は,組織学的悪性度や治療方法など様々な影響を受ける.一方,これらの脳腫瘍に関しては,決定的な治療方法が確立されているわけではない.どの背景因子が予後にどの程度の影響を与えているかを推定することは,今後の治療の方向を定める上でも必要と思われる.
 1975年以来,200例余りのastrocytic tumorの患者を治療してきた.その中で発症時期と転帰が判明しているものは149例であった.これらの症例をもとに生存時間解析を行った結果を報告する.

松果体部腫瘍の水頭症管理

著者: 宮城航一 ,   六川二郎 ,   銘刈晋 ,   小川和彦

ページ範囲:P.817 - P.822

I.はじめに
 本邦では欧米諸国に比べ松果体部腫瘍が多い.これはgerm cell tumorの頻度が多いことに起因している.一方,放射線感受性の高いgerminomaが松果体部腫瘍に占める割合も高く欧米の36.1%に対して54.7%である6).このような統計的事実から松果体部腫瘍の治療方針も本邦と欧米では異なって当然と考える.すなわち欧米では手術を優先し得られた病理診断によりその後の治療方針を決定するのが一般的である.これに対して本邦では外科技術の向上により欧米における治療方針をとる施設が増えてきたが,依然diagnostic radiation the—rapy5)が一般的である.わが施設もdiagnostic radiation therapyの立場をとって治療してきた.
 松果体部腫瘍による水頭症に対し脳室腹腔短絡術,脳室ドレナージ術,脳室access device設置術等が行われているが,Rutkaは松果体部germinoma症例の87%が髄液短絡術を必要としたと報告している10).germinomaは放射線感受性が強く,腫瘍はすみやかに縮小し水頭症もこれと平行して正常化するので外科的水頭症管理は必要ないのではと考えた.われわれは脳室access device設置術(Pudenz-Schulte Medicaのventricular access de-vice:Ommaya systemに類するシステム)で対応した症例にdevice tapが不要なことを経験し,最近の7例については外科的水頭症管理なしで放射線療法を行ったが脳室腹腔短絡術を必要とした症例はなかった.本報告では水頭症管理の適応を明かにする目的で,われわれの施設で経験した松果体部腫瘍24例中MRIまたはCT scanを行ったgerminomaおよびgerminoma with syncytiotrophoblastic giant cell(STGC)の症例について,①放射線治療前の腫瘍容積が放射線治療によってどう速やかに縮小したか,②外科的水頭症管理を受けなかった症例では放射線治療による腫瘍容積縮小の結果どう速やかに水頭症が改善したか,また③外科的水頭症管理を行った症例の経過はどうだったか検討したので報告する.

頸椎椎間板障害例に対する頸椎前方除圧術の新しい試み:頸椎前方除圧後の自家椎体,椎間板unitの移植術

著者: 井須豊彦 ,   蓑島聡 ,   竹田誠 ,   竹林誠治 ,   関俊隆

ページ範囲:P.823 - P.827

I.はじめに
 頸椎椎間板障害例に対する頸椎前方固定術は1950年代より行われ,広く普及している手術法である4,7,14)が,本法の問題点としては,術後,固定隣接椎間に負荷が加わり,時に,術後改善した症状が再び悪化し,再手術が施行されることが指摘されている9,11,16).われわれは,上記問題点を解決することを目的として,手術椎間レベルの可動性を温存させる手術法を開発した.本報告では,われわれが行っている手術法を詳細に述べる予定である.

症例

頭蓋底腫瘍の発症経過をとった腎細胞癌の2例

著者: 左合正周 ,   小滝浩平 ,   市来嵜潔 ,   村上健一 ,   大泉太郎 ,   河瀬斌 ,   戸谷重雄 ,   志賀逸夫

ページ範囲:P.829 - P.833

I.はじめに
 腎細胞癌は肺,骨,肝に転移しやすく,脳転移も多い.また,原発巣である腎細胞癌が発見される以前に,その転移巣により発症することも稀ではない4).進行腎細胞癌においては頭蓋底転移は稀ではないが,頭蓋底腫瘍にて発症することは少ないと考えられる.われわれは脳神経症状により発症した頭蓋底腫瘍において,その腫瘍病理組織型より腎細胞癌と診断された2症例を経験した.これらの症例の発症様式,神経放射線学的所見を中心に報告する.

難治性の脳内多発性結核腫の1例

著者: 佐々木学 ,   佐藤雅春 ,   田口潤智 ,   野崎園子 ,   姜進 ,   山口俊彦 ,   田中茂治 ,   早川徹

ページ範囲:P.835 - P.839

I.はじめに
 本邦においては結核罹患率の低下に伴い,脳内結核腫は稀な疾患となってきたが,われわれは治療に難渋した多発性脳内結核腫の1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.

脳幹実質に浮腫性変化をともなったpetroclival meningiomaの特殊性

著者: 上出廷治 ,   鰐渕昌彦 ,   野中雅 ,   大滝雅文 ,   端和夫

ページ範囲:P.841 - P.847

I.はじめに
 錐体骨後面に発生した後頭蓋窩髄膜腫は組織学的に良性腫瘍であるが,摘出に際しては限られた術野で脳神経,血管系,脳幹及び小脳の損傷に注意しつつ摘出操作を進めなければならないため,従来手術アプローチの方法論についてのみ議論されることが多かった2,8,13,15).しかし,画像診断技術の進歩と顕微鏡下手術の発達にともなって,個々の症例で適切なアプローチが選択されるようになり,アプローチの選択ミスにより腫瘍の摘出が困難なものとなることは少なくなった.むしろ,腫瘍の持つ特徴そのものが手術成績に大きな影響を持つことが明らかとなってきている8,14).最近われわれは,petro—clival meningioma(PCM)に接する脳幹実質に浮腫性変化が認められ,摘出時腫瘍と脳幹部との剥離操作が困難であった症例を経験した.このような脳幹実質の浮腫性変化は,腫瘍摘出を計画する際,極めて重要な所見と考えられたので,その神経放射線学的所見と成因について考察し,報告する.

一側性動眼神経単独麻痺を呈した外傷性中脳出血の1例

著者: 徳野達也 ,   河上靖登 ,   山本豊城

ページ範囲:P.849 - P.852

I.はじめに
 外傷性脳幹出血の多くは瞳孔異常をはじめ重篤な意識障害,除脳肢位,自律神経異常などの種々の臨床症状を呈し,死亡率も高い.今回われわれは,一側性の核下性動眼神経麻痺を唯一の神経徴候とした限局性の外傷性中脳出血の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

縊頸により片側頸部内頸動脈解離性損傷ならびに同側の多発性脳梗塞を来した1例

著者: 池永透 ,   梶川咸子 ,   梶川博 ,   山村邦夫 ,   若林千恵子 ,   住岡真也 ,   古瀬元雅 ,   野村栄一 ,   山口慎也

ページ範囲:P.853 - P.858

I.はじめに
 縊頸による自殺企図は多く,救急搬送されてくる例の多くが既に死亡しているかあるいは短時日に死亡する.本稿では,縊頸後約4時間を経て急に右片麻痺で発症し,片側の内頸動脈起始部付近に解離性狭窄ならびに同側大脳半球に多発性脳梗塞を来したが,中等度程度の転帰となった1例の臨床症状,狭窄病変部の血管像とドプラー所見,脳および脳血管の画像の経時的変化を報告する.

被殻出血部に続発した脳膿瘍の1例

著者: 住岡真也 ,   梶川博 ,   山村邦夫 ,   古瀬元雅 ,   梶川咸子 ,  

ページ範囲:P.859 - P.863

I.はじめに
 脳内血腫部に脳膿瘍が続発した症例報告は極めて少ない.本稿では,右被殻出血に対して保存的加療を行っていたところ,約2カ月後に同部に膿瘍が続発し,定位的排膿術にて良好な経過をみた1症例を報告する.

読者からの手紙

圧可変式シャントシステム:前胸部設置およびMedos valve systemについて

著者: 須賀俊博 ,   多田宗行 ,   佐々木順一

ページ範囲:P.865 - P.865

 本誌24巻1号41-45頁の布施孝久先生の論文“圧可変式シャントシステム(Sophy):バルブの前胸部設置における問題点”を,興味深く拝見いたしました.われわれも,転倒による頭部外傷の結果,Sophy valve設置部の皮膚断裂及びvalveの露出を経験以来,前胸部設置を行っています.その利点も,①頭部MRI検査時のarti—factの軽減,②平坦な胸部での圧確認が容易,③設置用皮下pocketの作成が容易との布施先生の御意見に賛成であります.さらに,④外傷からの防御,⑤圧変更や設定圧の確認がレントゲンで必要な場合,撮影が容易な点が挙げられます.
 近年われわれは,Sophy valveにかえて,Medos valve(Codman社製)を多用しています.そのMedos valveには,①長径20)mm短径16mmの円形であるSo-phy valveに対し,Medos valve自体は,長径は37mmであるものの短径7mmの円筒形で,皮下pocketの形成も容易で,設置後も目立たない,②Magnetの回転によるSophy valveの圧変更には,慣れやtechniqueを要するのに対し,Medos valveでは,programmerにより,容易で瞬時に変更できる,③圧設定が数値化でき,記載や伝達に誤解が生じない,④レントゲン下での設定圧確認が容易で,FCR併用によりさらに容易となる(Fig.)など,Sophy valveを上回る利点があります.So-phy valveの回転による急性閉塞は,私たちにも経験があり,重篤な状態に陥いる合併症である.その原因として,皮下pocketが大きすぎたこと,Sophy valveが円形で,回転しやすいことが考えられたが,Medos valveでは,この合併症は経験していません.

基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1251

印刷版ISSN 0301-2603

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