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研究
シャントを行わない水頭症の治療:第3脳室底開窓術
著者: 小林憲夫1 上川秀士1 三宅茂1 山元一樹1 児島範明1 玉木紀彦2
所属機関: 1兵庫県立こども病院脳神経外科 2神戸大学脳神経外科
ページ範囲:P.35 - P.40
文献購入ページに移動水頭症の治療は体内にシャントを埋設するのが一般的である.しかしシャントを埋設している限り,水頭症の病人である.シャントの器材に頼らずに,髄液を処理できるようになれば,水頭症は治癒したことになる.第3脳室底開窓術(以下TVと略す)は,以前から行われていた水頭症の1治療法であるが,神経内視鏡を用いる方法が徐々に開発されてきた.神経内視鏡の種類には軟性鏡と硬性鏡があり,後者は単独で直接,または定位手術あるいは開頭術と組み合わせて,使用される.使用目的では観察のみに止める場合と,操作を加えて開窓術,生検などを行う場合とがある.当施設では主として軟性鏡を用いて,小児の水頭症の治療を行っているが,TVを施行した経験について報告する.
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