文献詳細
文献概要
症例
頸静脈孔神経鞘腫の1例:95例の文献的考察
著者: 福井伸二1 宮澤隆仁1 大川英徳1 石原正一郎1 寺畑信太郎1 玉井誠一1 島克司1 千ケ崎裕夫1
所属機関: 1防衛医科大学校脳神経外科
ページ範囲:P.47 - P.51
文献購入ページに移動頸静脈孔部に発生する頸静脈孔神経鞘腫(jugular foramen neurinoma;以下JFN)は比較的稀であり,Tanら14)によると頭蓋内神経鞘腫のうち2.9%に過ぎないとされている.この腫瘍は難聴を主訴とすることが多いという点で,聴神経腫瘍との鑑別上重要であるが,最近はCT,MRIにより比較的容易に診断が可能となった.今回われわれは,三次元CT画像,MRIを含む神経放射線学的検査により術前に頸静脈孔部腫瘍と診断し,術中所見により舌咽神経由来と考えられたJFN症例を経験したので,過去の報告例と自験例を含めた95例につき文献的考察を加え,報告する.
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