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症例
gyrectomy法にててんかん焦点を含めて全摘出し得た難治性向反発作を呈したtuberous sclerosisの1手術例
著者: 小久保安昭1 嘉山孝正1 斎藤伸二郎1 黒木亮1 斎野真1 中島雅央1
所属機関: 1山形大学脳神経外科
ページ範囲:P.959 - P.964
文献購入ページに移動近年,画像診断の進歩とともにより精密なてんかん焦点の同定が可能となり,薬物治療のみでは発作が十分抑制できない難治性てんかんの中に外科的治療の適応となる症例が見い出されるようになってきた1).今回われわれは,薬剤抵抗性の難治性てんかんで発症したtube—rous sclerosisの症例に対し,外科治療を試み,術中皮質脳波にててんかん焦点を同定しsulcotomyによる“gyrectomy法6)”を用いて焦点を含む脳回切除を行い,術後てんかん発作が消失した1小児例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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