文献詳細
文献概要
報告記
第3回国際定位的放射線外科学会
著者: 大江千廣1
所属機関: 1群馬大学脳神経外科
ページ範囲:P.966 - P.967
文献購入ページに移動学会は8時から9時半まで朝食セミナー,4会場にわかれて色々なテーマでかなり実質的な発表と討論が行われた.私はその中で,一つずつ「AVMに対する放射線外科後の出血の危険性」,「実験的放射線外科」,「聴神経腫瘍,分割照射か否か」,に出席した.AVMの自然経過では容積の小さいものに出血の危険性が大であるとされているが,照射後は大きなAVMで年齢,部位などに関係なく出血の危険性が大であることが示された.AVMの一部が残りやすく,その部分への血流に対する負担が大きくなることが主な原因と説明された.実験的放射線外科では生物学的効果が聞けるのでは,と期待していたがこれまでに発表されている動物実験の範囲を出なかった.色々な神経要因にどのような経過で放射線の作用が及ぶのかは,まだ不明のようだ.
掲載誌情報