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症例
硬膜より発生した放射線誘発平滑筋肉腫の1例
著者: 村上信哉13 森岡隆人1 西尾俊嗣1 松角宏一郎1 稲村孝紀1 福井仁士1 河野真司2
所属機関: 1九州大学脳研外科 2九州大学病理 3九州大学脳神経外科
ページ範囲:P.1049 - P.1053
文献購入ページに移動頭部放射線照射はグリオーマ術後に広く行われている補助療法の一つであり,一般的には生存率や再発までの期間を延長し有効であると考えられている.しかし照射中のみではなく,照射後に長期間を経て脳壊死,痴呆を主症状とする脳症,内頸動脈閉塞に伴う脳虚血障害などの様々な障害が発生することがある.さらに最近では脳腫瘍治療後長期にわたり生存する症例が増加し,放射線誘発腫瘍,とくに下垂体腺腫などの良性疾患に対する放射線照射後に悪性脳腫瘍などが発生する症例数が増加してきていると思われる.ここで報告するのはfibrillary astrocytomaに対する放射線照射後6.5年目に硬膜より発生し,頭蓋内外に進展した放射線誘発平滑筋肉腫の1例である.
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