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総説
体内埋め込み用programmable pulse-generatorを用いた脳機能外科:不随意運動の脳深部刺激療法を中心に
著者: 片山容一1
所属機関: 1日本大学脳神経外科
ページ範囲:P.101 - P.108
文献購入ページに移動I.はじめに
脳深部刺激(DBS)療法が多くの症例に試みられるようになったのは1970年代である(Fig.1).当時のDBS療法に使用された刺激システムは,体外のパルスジェネレーターによって刺激を発生させ,これをトランスミッターにより無線で体内に送るものであった.
このような刺激システムには多くの臨床的な問題があった.本人の知的機能や運動機能に障害があれば,自分でトランスミッターを操作することが困難である.逆に本人が無暗に刺激条件を変更してしまうという危険もある.また刺激をしたまま眠ってしまうこともある.さらに入浴中や運動中にはトランスミッターを作動させにくいという問題もある.これらは体外から刺激を送るシステムの持つ基本的な限界である.多かれ少なかれ,これがDBS療法の一般化を妨げてきたといえる.
脳深部刺激(DBS)療法が多くの症例に試みられるようになったのは1970年代である(Fig.1).当時のDBS療法に使用された刺激システムは,体外のパルスジェネレーターによって刺激を発生させ,これをトランスミッターにより無線で体内に送るものであった.
このような刺激システムには多くの臨床的な問題があった.本人の知的機能や運動機能に障害があれば,自分でトランスミッターを操作することが困難である.逆に本人が無暗に刺激条件を変更してしまうという危険もある.また刺激をしたまま眠ってしまうこともある.さらに入浴中や運動中にはトランスミッターを作動させにくいという問題もある.これらは体外から刺激を送るシステムの持つ基本的な限界である.多かれ少なかれ,これがDBS療法の一般化を妨げてきたといえる.
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