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症例
同時期に両側内頸動脈閉塞を来たしたと考えられた1症例
著者: 山口智1 沖修一1 小笠原英敬1 佐藤斉1 伊藤陽子1 日比野誠一郎2
所属機関: 1広島市立安佐市民病院脳神経外科 2広島大学脳神経外科
ページ範囲:P.247 - P.251
文献購入ページに移動両側性の内頸動脈の閉塞を来たし,何らかの症状を呈した症例は文献上でも散見される1-12).しかし,その殆どは緩徐な経過で両側内頸動脈の閉塞を来たし,側副血行路が形成されていたものが脳虚血発作を起こしたものである.一方,同時期に両側の内頸動脈が閉塞し,急激な症状を呈したものは非常に稀でわれわれが渉猟しえた限りでは自験例を含めて5例である1,2,7,9).
今回われわれは意識消失で発症し,臨床経過,検査上でほぼ同時期に両側の内頸動脈閉塞を来たしたと考えられた1症例を経験したので病理所見を呈示し,文献的考察を加えて報告する.
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