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研究
視床痛に対する大脳皮質運動野刺激療法
著者: 藤井正美1 大本芳範1 北原哲博1 杉山修一1 上杉政司1 山下哲男2 城山雄二郎3 伊藤治英1
所属機関: 1山口大学脳神経外科 2山口県立中央病院脳神経外科 3山口労災病院脳神経外科
ページ範囲:P.315 - P.319
文献購入ページに移動視床痛を中心とする中枢性疼痛は一般に薬物治療が困難なことが多い.そこで外科的治療として,視床破壊術3,15,18,25)や視床知覚中継核5,10,11,24),内包後脚1),脊髄後索20)の電気刺激が試みられているが,その効果に関して多くの議論がある.近年,中枢性疼痛に対して大脳皮質運動野電気刺激療法の有効例が報告されてはいるが,その効果についても意見が分かれている13,14,19).また大脳皮質運動野の電気刺激療法を行う際,刺激効果に与える重要な因子の一つとして刺激条件が挙げられるが,その刺激条件についての一致した見解は得られていないように思われる.そこで今回われわれは脳梗塞または脳出血後に発症した中枢性疼痛の患者に対し大脳皮質運動野の硬膜外電気刺激療法を行い,その臨床的効果および至適刺激条件について検討したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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