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症例
動静脈瘻により四肢麻痺を来たしたneurofibromatosis
著者: 姉川繁敬1 林隆士1 鳥越隆一郎1 祝迫恒介1 栄俊雅1 小笠原哲三2 宇都宮英綱2
所属機関: 1聖マリア病院脳神経センター脳神経外科 2聖マリア病院脳神経センター神経放射線科
ページ範囲:P.373 - P.378
文献購入ページに移動neurofibromatosis typeⅠ(NFⅠ)は常染色体優性遺伝形式をとり,全身の神経線維腫の発生を特徴とする疾患である7).血管系の異常を多く認めるものはvascular neurofibromatosisともいわれ,血管閉塞,動脈瘤,動静脈瘻(AVF)などの報告が見られる7).われわれは最近,頭蓋外椎骨動脈のAVFによる四肢麻痺で発症し,諸検査にてAVFとそれに隣接するfusiform動脈瘤,さらにモヤモヤ血管を伴う中大脳動脈の閉塞を合併したNFⅠを経験した.この症例に対してinterventionalに瘻孔を閉塞し,神経症状の著しい改善を認めたので,若干の考察と共に報告する.
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