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症例
海綿静脈洞進展をきたした蝶形骨洞原発真菌性肉芽腫の1例
著者: 山本博道1 遠藤俊郎1 池田修二1 赤井卓也1 栗本昌紀1 高久晃1
所属機関: 1富山医科薬科大学脳神経外科
ページ範囲:P.433 - P.436
文献購入ページに移動副鼻腔真菌症は,ときに頭蓋内に直接浸潤をきたし重篤な結果をもたらす.治療法としては,脳内浸潤のないものでは,中枢神経症状を出しても経鼻的蝶形骨洞開放術が侵襲が少なく最も良いとされている2-6).しかし,いったん脳内浸潤をきたすと,手術法に関わらずその予後はきわめて不良なことも知られている1,7,9).今回われわれは,蝶形骨洞原発のアスペルギルス症が頭蓋底部に直接浸潤し,手術を施行した1例を経験した.治療法の問題点を中心に若干の文献的考察を加え報告する.
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