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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科25巻5号

1997年05月発行

文献概要

症例

プロテインS欠損症による上矢状洞—静脈洞交会部巨大血栓症の1例

著者: 藤田敦史1 桑村圭一1 齋藤実1 阪上義雄1 高石吉將1 鈴木俊示2 松尾武文2 玉木紀彦3

所属機関: 1兵庫県立淡路病院脳神経外科 2兵庫県立淡路病院内科 3神戸大学脳神経外科

ページ範囲:P.467 - P.472

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I.はじめに
 一般に静脈洞血栓症の原因としては感染,脱水,妊娠,腫瘍,外傷,経口避妊薬服用等が考えられる1).血液凝固系の異常であるプロテインS欠損症による静脈洞血栓症は稀で,1987年にEngesserら8)により報告されて以来,現在までに17例5,7-9,11-13,15-21)の報告が認められる.われわれの渉猟し得る限りでは,本邦での詳述報告例は未だ認められない.今回われわれは,急激な頭痛で発症した上矢状静脈洞,静脈洞交会部(torcular herophili),横静脈洞,直静脈洞にまたがる巨大血栓症を経験し,その原因として血液凝固抑制機能の異常を呈するプロテインS欠損症と診断したので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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