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症例
腹腔鏡による遊離脳室腹腔シャントカテーテルの摘出
著者: 平野仁崇1 笹島浩泰1 峯浦一喜1 伊藤康信1 太田徹1 羽入紀朋1 古和田正悦1 田中淳一2 小山研二2
所属機関: 1秋田大学脳神経外科 2秋田大学第1外科
ページ範囲:P.629 - P.633
文献購入ページに移動脳室腹腔シャント術後におけるシャント再建率は,小児で51-61%6,8,12,17,18),成人では28-37%6,8)であり,シャントカテーテルの離断によるシャント不全が15%1)と報告されている.離断したカテーテルは腹腔内に遊離して細菌感染や臓器癒着を引き起こし,髄液吸収の腹膜有効面積を減少させる7,10,11,13,18).また,カテーテルが陰嚢内9,19)や消化管9,19)に迷入した急性腹症例も報告されており,早期に遊離カテーテルを摘出することが望ましい.
最近,遊離カテーテルを腹腔鏡で摘出し得た3症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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