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読者からの手紙
FisherのCT分類をめぐって
著者: 井出冬章1 臼井雅昭2
所属機関: 1都立墨東病院脳神経外科 2虎の門病院脳神経外科
ページ範囲:P.672 - P.672
文献購入ページに移動Group 4は“diffuse or no subarachnoid blood,butwith intracerebral or intraventricular clots”と表現される群である.原論文を見れば明らかだが,Fisherはこの“diffuse”という単語を,group 2でも使っているように,「(厚い血腫を形成することなく)拡散した」出血を表現するのに用いている.したがって,group 4は「くも膜下出血は拡散しているか認められないが,脳内あるいは脳室内血腫を伴う」群となる.したがって,脳内出血や脳室内出血があっても,“diffuse”と言えない厚いくも膜下出血があればgroup 4ではなくgroup 3である.すなわち,group 4はgroup 1,2のsubgroupであると考えてもよい.実際,原論文では,厚いくも膜下出血に前頭葉内血腫を伴った症例,第3,第4脳室の鋳型状血腫を伴った症例など全てgroup 3である.本来group 3とすべき症例が脳内出血や脳室内出血があるためにgroup4と分類されていることが少なからずあるのを筆者らは経験している.
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