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総説
傍鞍部腫瘍の解剖と手術選択
著者: 河瀬斌1
所属機関: 1慶應義塾大学脳神経外科
ページ範囲:P.681 - P.688
文献購入ページに移動I.はじめに
トルコ鞍および傍鞍部には脳神経,内頸動脈,海綿静脈洞,下垂体とそれらを包む髄膜,そして蝶形骨があり,複雑な構造を形成している.したがってここに発生する良性腫瘍は神経鞘腫,髄膜腫,血管腫,脊索腫および下垂体腺腫の進展など多くの種類がある.これらは画像上一見同じような位置にあるようにみえるが実際には腫瘍の種類によって周囲の構造物と全く異なった解剖学的関係にある.この点を理解することは,より適切な手術法の選択をする上で最も重要である.ここではそのpathological anatomyと,それにしたがった手術法の選択について述べる.
トルコ鞍および傍鞍部には脳神経,内頸動脈,海綿静脈洞,下垂体とそれらを包む髄膜,そして蝶形骨があり,複雑な構造を形成している.したがってここに発生する良性腫瘍は神経鞘腫,髄膜腫,血管腫,脊索腫および下垂体腺腫の進展など多くの種類がある.これらは画像上一見同じような位置にあるようにみえるが実際には腫瘍の種類によって周囲の構造物と全く異なった解剖学的関係にある.この点を理解することは,より適切な手術法の選択をする上で最も重要である.ここではそのpathological anatomyと,それにしたがった手術法の選択について述べる.
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