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症例
動眼神経麻痺で発症した海綿静脈洞部dermoid cystの1例
著者: 仲川和彦12 大野喜久郎1 野尻武子1 平川公義1
所属機関: 1東京医科歯科大学脳神経外科 2大阪脳神経外科病院脳神経外科
ページ範囲:P.847 - P.851
文献購入ページに移動頭蓋内dermoid cystは,胎生3-4週の神経管形成時の閉鎖不全に起因する先天性脳腫瘍であり1,5,8,10),その頻度は日本脳腫瘍統計によれば,0.2%と稀な腫瘍である12).さらに,頭蓋内テント上dermoid cystに関しては臨床的検討を加えたいくつかの報告はあるものの,海綿静脈洞部に発生したdermoid cystの報告例は極めて稀である3,7-9).最近,動眼神経麻痺で発症し,海綿静脈洞壁より発生したと考えられた傍トルコ鞍部dermoidcystの1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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