文献詳細
文献概要
症例
トルコ鞍部に発生した頭蓋内原発T細胞型悪性リンパ腫の1例
著者: 榊原陽太郎1 松澤源志1 田口芳雄1 関野宏明2 品川俊人3 阿部光文4 田所衛4
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院脳神経外科 2聖マリアンナ医科大学脳神経外科 3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病理 4聖マリアンナ医科大学病理
ページ範囲:P.53 - P.58
文献購入ページに移動免疫抑制剤の使用が不可欠な臓器移植患者やAIDS患者などの増加に伴い,頭蓋内原発悪性リンパ腫の頻度は上昇してきている2).免疫組織学的には,これらの大多数はB細胞型で,T細胞型は非常に稀である2,7).
われわれは,トルコ鞍部に発生し広範な骨破壊を示したT細胞型悪性リンパ腫を経験した.頭蓋底部リンパ腫は,大部分が転移性3,11)で,自験例のような原発性は極めて稀であり,術前得られたMR面像を中心に本例を呈示し,その画像所見および臨床症状の特徴について若干の文献的考察を加えて報告する.
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