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研究
慢性腎不全患者における被殻出血の検討
著者: 鶴嶋英夫1 亀崎高夫1 山部日出子2 目黒琴生3 大橋教良4 能勢忠男5
所属機関: 1茨城西南医療センター病院脳神経外科 2茨城西南医療センター病院腎臓内科 3筑波メディカルセンター病院脳神経外科 4筑波メディカルセンター病院救命救急部 5筑波大学臨床医学系脳神経外科
ページ範囲:P.897 - P.901
文献購入ページに移動近年,技術や患者管理法の進歩により血液透析患者の長期生存が可能になっている7).これに伴い血液透析患者に発症する他疾患の合併も問題になっている.合併症の中には外科治療を必要とするものもあるが,現在では全身状態や諸検査成績が一定の条件を満たせば手術を行うのが一般的見解である8,10).血液透析患者の死亡原因の第2位が脳血管障害であることを考えると7),脳神経外科的には脳内血腫が問題になる.しかし血液透析患者の脳内血腫に対する治療及びその治療成績はいまだ明確でない.
今回,われわれは2つの施設(筑波メディカルセンター病院:TMC,茨城西南医療センター病院:SMC)に他施設から紹介された慢性腎不全治療中の脳内血腫患者とSMCで慢性腎不全治療中に発症した脳内血腫患者のうち被殻出血(以後PH)に関してその治療成績をまとめ一般的高血圧性脳内血腫(被殻出血)の治療成績と比較してre-trospectiveに検討した.
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