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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科26巻3号

1998年03月発行

文献概要

症例

上矢状洞を閉塞した腎細胞癌頭蓋骨転移の2例

著者: 藤本憲太1 川合省三1 渡部安晴1 知禿史郎1 二階堂雄次2

所属機関: 1大阪府立病院脳神経外科 2国立大阪南病院脳神経外科

ページ範囲:P.253 - P.257

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I.はじめに
 転移性腫瘍は,quality of life(QOL)の改善のため,治療対象は拡大されつつあり,特にradio-surgeryの登場以後,多種多様な治療に対するoptionが考えられるようになってきた.腎細胞癌は初診時すでに30%の例において遠隔転移を伴っており,骨転移は肺,リンパ節,肝に次いで4番目に多いといわれているが,その大半は赤色髄が多く分布する脊椎,骨盤,大腿骨への転移で,頭蓋骨転移は1.5%と比較的まれである2,3,5,8).われわれは腎細胞癌が頭蓋骨正中部に転移し,硬膜外・皮下に広がり,superior sagittal sinus(SSS)を閉塞した2例を経験したのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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