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症例
多発性細菌性動脈瘤の1例—発生機序について
著者: 鈴木泰篤1 川俣光1 大村光浩2 松本清3
所属機関: 1千葉西総合病院脳神経外科 2千葉西総合病院病理部 3昭和大学脳神経外科
ページ範囲:P.357 - P.362
文献購入ページに移動細菌性心内膜炎に合併する細菌性動脈瘤は中大脳動脈(以下MCA)領域に発生することが圧倒的に多い1,11,12,22,28).これに比較し内頸動脈(以下ICA)領域では,海綿静脈洞も含めた硬膜外発生の報告は散見されるが19,21,23,27),硬膜貫通後の発生は比較的稀である.われわれは,細菌性心内膜炎に合併し出血で発症したMCAの細菌性動脈瘤に対し手術を施行したところ,術前に確認できなかったICAの細菌性動脈瘤が術中に破裂し,治療に難渋した症例を経験した.細菌性動脈瘤の発生機転について若干の考察を加え報告する.
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