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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科26巻7号

1998年07月発行

文献概要

研究

脳内出血急性期における動脈血中ケトン体比(AKBR)の変動

著者: 玉置智規1 諌山和男3 柴田泰史2 木村昭夫2 山本保博2 寺本明1

所属機関: 1日本医科大学脳神経外科 2日本医科大学救急医学科 3目白病院脳神経外科

ページ範囲:P.591 - P.597

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I.緒言
 動脈血ケトン体比(arterial ketone body ratio:AKBR)とはアセト酢酸とβヒドロキシ酪酸の比であり,肝臓におけるミトコンドリアの酸化還元状態(redox state)を鋭敏に反映する指標とされ,その正常値は1.0以上であり,救急医学や腹部外科領域では患者の生命予後を予測する指標とされ重要視されている1).一方,脳血管障害後の肝機能障害としては薬剤性肝障害,輸血後肝炎などがよく知られているが,特異的な肝障害の存在は明らかにされていない1,11).今回われわれは脳内出血(intracerebral hemorrhage:ICH)急性期の症例においてAKBRが低値を示すことを観察したので,その臨床的意義について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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