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研究
被膜形成を伴う血腫へ進展する急性硬膜下血腫の検討
著者: 奥村嘉也1 下村隆英1 朴永銖1
所属機関: 1清恵会病院脳神経外科
ページ範囲:P.691 - P.698
文献購入ページに移動急性硬膜下血腫(ASDH)からいわゆる慢性硬膜下血腫様の血腫への進展例の存在は一般に認識されてはいるが7,8,13),臨床上これを経験することは少なく,文献的にも数件の報告が渉猟できるのみである6,16-18,23).その正確な頻度は不明であるが,ASDH保存的治療群に限定しても本経過は9-10%に過ぎない3,17).そのため,本病態の検討が十分になされたとは言えず,特に,どのようなASDH例が本経過をとるのか,また,本経過で進展形成された血腫を慢性硬膜下血腫とする診断は妥当なのか等の疑問は未だ解決されていない.
今回,われわれは過去13年間に集積した10症例から,本経過例の特徴点につき検討したところ,本病態に関する若干の知見の集積をみたので報告する.
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