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研究
海綿静脈洞部及び傍鞍部に進展した巨大下垂体腺腫に対するExtradural Temporopolar Approach
著者: 田宮隆1 小野恭裕1 伊達勲1 河内正光1 松本健五1 大本堯史1
所属機関: 1岡山大学脳神経外科
ページ範囲:P.803 - P.811
文献購入ページに移動近年,神経画像診断の進歩,微小解剖の詳細な理解,microsurgeryの技術や術中ナビゲーション機器の発展により,頭蓋底外科の進歩はめざましく,海綿静脈洞内病変に対しても種々の手術方法が試みられており,その手術成績も著しく向上している1-5,7,9,12-14,17,18,21).Dolencら4)のcombinedepi-and subdural approachを応用したextraduraltemporopolar approachは,上部脳底動脈や視交叉下部の病変に対する手術方法としてDayら3)によって報告された.この手術方法の特徴は,海綿静脈洞外側壁硬膜を剥離することにより,側頭葉先端部の静脈を犠牲にせずに側頭葉を硬膜外から後方に圧排することができ,傍鞍部や視交叉周囲,上部脳幹前側面の病変に対し十分な視野が得られることである.
そこでわれわれは,この手術方法を海綿静脈洞内から傍鞍部に進展した巨大下垂体腺腫の摘出に応用し,硬膜外及び硬膜内の両方から腫瘍摘出を行い,満足すべき結果を得たので,その有用性について報告する.
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